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2-2. プレスリリースを取り上げてもらう3つの基本。

リリースの目的は、数を配信することではありません

既に広報活動に取り組まれている中で、「リリースは配信しているのだが、一向にメディアが記事にしてくれない」との悩みを持たれている方は存外多いのではないでしょうか。

リリースは、数を配信するのが目的ではありません。ターゲットとなるお客様が接触するメディアに記事として露出することが第一の目的です。「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」というのは残念ながら通用しません。何故ならば、記者の方々は、飛んでくる弾に興味が無ければ容易に身をかわす術を持たれているからです。『メディアリレーションは継続が重要』で触れましたように、1日300件ものプレスリリースが送られてくる中では当然のことでしょう。逆にリリースの配信先が仮に一箇所だとしても、記者の興味が喚起できれば、的確な記事として掲載されるのです。その記事を見てお客様が実際に行動を起こしてくれれば、リリース配信の最終的な目的は達成されます。

それでは中堅企業がメディアに取り上げてもらうためには、どうしたら良いのでしょうか。

1.リリースのお届け先を吟味すること

大企業や上場企業の場合、「公平性の原則」がありますので、特にニュースネタに関しては、同じジャンルに属するメディアであれば原則として公平に情報を流さなければなりません。記者の側からすると、社会的に影響があるとされる大企業や上場企業から送られるニュースを落とすことは許されないからです。従って、メーリングリストによる一斉配信で機械的に送られたとしても、一応記者の方々はリリースに目を留めます。

中堅企業の場合は「公平性の原則」に配慮する必要はありません。しかし、それを裏返して言えば、記者の側からすると、見落としたとしても影響が無い、もしくは、影響が少ないということです。中堅企業の場合は、最初から大手と同じ土俵には立っていない、同じことをしても駄目だということは認識しなければなりません。

でもこのことを逆手に取ることは出来ます。満遍なく情報を提供するのではなく、ここぞと思ったメディアに注力をするのです。メディアのジャンル、編集方針、記事の傾向などから、お伝えしたい内容を取り上げてくれそうなメディア、取り上げて欲しいメディアを選択し、そこへのアタックに力を注ぎます。それは、メディア側にとっても、全く関係のない興味もない情報がダラダラと送られてこなくなりますので、好ましいと言えます。

2.リリースの中身をしっかり作ること

リリースの標準的な作成の仕方は、ネット上でも様々な方が解説されていますので、詳しくはそちらをご参照ください。重要なポイントをピックアップしますと、端的に興味を喚起するタイトル付け、冒頭に結論を持ってくる逆三角形型の構成でしょうか。これらを含めて、多忙な記者の方々に対して配慮する気持ちを根本に据えれば、自ずとどういう風に書けばよいか、どういう情報を記載すればよいかが出てくると思います。

もう一つ根本的な部分で認識しなければならないのは、リリースはあくまで記者が記事を書くための材料を提供するものだということです。稀に、自画自賛的な美辞麗句を織り交ぜて記事風に書かれたリリースを見ることがありますが、それを見た記者は鼻白んでしまいます。勢い込んでリリースの文章を書かれたのだと思いますけれども、たいへん申し訳ありません、一発アウトです

3.誠意をもってあたること

例えば、自分の家の郵便受けに、読めと言わんばかりに見ず知らずのチラシがポンと入れられていたとしたらどう感じますか。私なら即ゴミ箱行きです。関係が作れた後ならまだしも、特に最初にコンタクトする際は、電話をする、概要を説明して配布の許可を得るという手順を踏むべきだと考えます。お送りするリリースが定型文だとしても、お送りする時のメールには、何故そのメディアに送るのか、といった個別の思いも一緒に伝えれば、受け取った編集部や記者は響いてくれますし、読んでいただける確率は格段に上がります。

読んでいただいた後、実際に記事にしてもらえるかどうかは、メディア側の事情もありますので、何とも言えません。ただその間、手を尽くすことは出来ます。実際にお会いして、リリースだけではお伝え出来ない空気感や製品の実物に触れていただくことで印象が変わることもあります。関連する資料があれば追加でお送りすることも良いでしょう。ただ、記者も多忙ですので、無理強いをして却って悪い印象を持たれても後々マイナスです。タイミングの問題なのか、そもそもターゲットとして違っていたのか、それとなく察して、難しい場合は潔く身を引く判断も必要です。

幸い記事にしていただけるとなった場合、記者からは追加の問い合わせがあったり写真等の資料/素材の提供を求められたりすることがあります。記者は締め切りとの闘いですので、即座に対応するのが原則です。即座の対応が難しい場合は、何時までなら対応出来るのかを明確にして、記者の判断を待ってください。約束した納期を違えた場合、紙面に穴をあけることになります。そのメディアの敷居は二度と跨がせてもらえなくなります。くれぐれもご注意ください。

2-2. プレスリリースを取り上げてもらう3つの基本。
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