メディアが報道したくなる6つの話題。

メディア報道の判断軸

マスメディアの目的は、一言で表現すれば、視聴者や読者に「有意義」な情報を提供することです。そこには、視聴率や発行部数を確保しなければ経営が成り立たないという当然の動機はありますが、広く情報を提供する立場としての公共性の意識も非常に強く表れています。

放送局や編集部が報道内容を決定する際に最も重要な判断軸は、『なぜ「この時期」になぜ「この話題」を取り上げるのかという「有意義」さ(もしくは「報道の大義」)を、他の人にうまく説明できるかどうか』だと言います。

報道案件を実際に発掘して報道したいと先ず考えるのは、テレビではディレクター、紙媒体では記者もしくは編集者です。彼らは最終判断者である担当デスクや編集長に「大義」を説き、それが認められて初めて報道につなげることができます。

「報道の大義」≒「有意義さ」とは

ではどういう話題を「有意義」、もしくは「大義あり」と判断するのでしょうか。捉え方は一様ではありませんが、以下の6つの観点のどれかを満たせば、もちろん、複数満たせば、報道される確率はぐっと上がります。

それは、①新規性/革新性、②優位性/希少性、③意外性/ユニークさ、④公益性/社会性、⑤季節性/適時性、⑥地域性です。

①新規性/革新性

これは本来の「NEWS」の意味どおり、これまで世の中に無かったもので、その効用を広く知らしめることが世の中の役に立つものです。「日本初」、「新発見」という言葉にはメディアを強く引き付ける力があります。

②優位性/希少性

そのもの自体は既に新しくはないものの、「世界最小」、「日本最大」などのように、比較優位性があるもの、「限定」「特別」といった希少性も話題としては取り上げられやすいものです。ただし、その表現を客観的に証明する材料が必要です。

③意外性/ユニークさ

「あの企業がこの分野に新規参入」「実はコウなんです」「誰も知らなかった事実」といった、珍しさや驚き、他人にひけらかしたくなる蘊蓄やトリビア的なものもメディアの格好の話題になります。

④季節性/適時性

報道の大義の中に、「なぜこの時期に報道するのか」の説明が必要だと述べました。世の中の流れ、世間の関心事項や話題とうまく合致するような話であれば、報道しやすくなります。また、二十四節気や卒業式・入社式・夏休みなどの年中行事を導入にした報道も頻繁に見られます。

⑤公益性/社会性

上で述べた①~③にはもちろん視聴者や読者に役立つもの、すなわち「公益性」という前提があります。ここでいう公益性/社会性というのは、企業の社会貢献活動のように、活動そのものが社会を潤す内容だったり、例えばワクチン開発(①の観点も含む)のように幅広く社会の役に立つ内容だったりするものです。コロナ禍でリモートワークが進む中でのユニークな人事評価制度(①と③の観点も含む)など、他の企業の参考になる企業活動も、公益性があるとみなされます。この⑤の観点は、特にNHKの場合には重視されます。

⑥地域性

地方の中堅企業の場合、上記に加えて、「地方らしさ」「地方ならでは」といった観点も、全国レベルの報道に結び付きやすい話題です。例えば、昔からその地ではぐくまれた技術を使っていたり、複数が集まって「ご当地●●」を生み出したりなどです。

詳しくは改めて別稿をおこしますが、「商品/技術」「企業活動そのもの」「人」といったカテゴリーに分けて素材を探すと、漠然と考えているよりも見つけやすくなります。皆さんの周りにも、このような素材は結構転がっているのではないでしょうか。ぜひ探してみてください。

メディアが報道したくなる6つの話題。
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