事業を立ち上げる方々は、世の中に無い新しい価値である製品やサービスを提供すべく、日々奮闘されていることと思います。これらの製品やサービスはビジネスの根幹ですが、それを他者が使ってくれなければビジネスとして成り立ちません。他者に幅広く認知してもらうためにメディアリレーション活動にも設立当初から注力することをお勧めします。
メディア報道の価値
長期低落傾向にあると言われているマスメディアですが、インターネットメディアと比べても、まだまだ量的に多いですし、第三者が報道する形は、質の面でも情報の信頼性が高いとみなされ、未だに強い影響力をもっています(詳細は「広報/PRって何をすれば良いのでしょうか?」などをご覧ください)。
メディアは新しい情報を欲している
メディアはその性質上、常に新しい企業や商品・技術の情報を欲しています。世の中に変化をもたらす可能性や兆しを感じることができれば、それはニュースとして取り上げられやすくなります。
「メディアが報道したくなる5つの話題」で触れたように、スタートアップ企業の場合、新規性や革新性は言うにおよばず、時流をとらえて起業したその感性自体が、適時性や社会性やユニークさを含んでいる場合が多いため、メディアに取り上げられる可能性が高いのです。それを活かさない手はありません。
スタートアップ企業は何を売り込むのか
大手企業と異なり、スタートアップ企業の場合は次から次へと新商品を世に出していくことは難しいと思います。しかし、メディアは何も新商品や技術のみを報道したいわけではありません。それよりも、起業家自身をフィーチャーしたいという意識の方が強いといえます。
起業に至った動機や将来目指す方向、起業中の努力や失敗、起業してからの苦労、それを糧にした将来に向けた継続的な取り組みなどは、視聴者や読者の興味を引きますし、ネタ切れをおこす心配もありません。
今後ますます他者の支援が必要となるスタートアップ企業にとって、起業家自身を多くの人に知ってもらうことは、必ずビジネスの発展に役立ちます。
スタートアップ企業が陥りがちな罠
メディア報道を獲得するために、最も基本的なツールとしてプレスリリースが用いられます。基本的な書き方を示した書籍はたくさんありますし、プレスリリース作成サイトもありますので、リリース「らしいもの」を作ることは簡単にできます。
ただ、以前、起業家の方が自身で作成したプレスリリースを拝見したことがありますが、ビジネスへの思い入れが強すぎて、あれも言いたいこれも言いたいと、情報がテンコ盛りになって、何がニュースとしてのポイントなのか、結局、メディアの方には何も響かない内容になっていました。
企業自身が知られていない中で、ポイントも曖昧でページ数だけが多いリリースは、一日数百件が流れる数多くのリリースの中では埋もれてしまいます。リリース配信サイトを利用する際は特にそうです。
貴重な時間はビジネス本体に注力してください
リリースの書き方はほんの一例として、手前味噌にもなり恐縮ですが、広報コンサルは以下のようなノウハウを持っています。
・入口としてメディアの特質や相応しい番組/媒体がわかっている
・どこ・だれにコンタクトすれば良いかがわかっている
・コンタクトの方法がわかっている
・メディアの基本的な行動パターンを認識している(闇雲に電話をして嫌われるリスクが低い)
・PR会社の情報なら先ずは聞いてもらえる下地がある
・第三者目線で訴求点を洗い出しストーリー構築ができる
・メディアが読みやすいリリースの書き方がわかっている
・リリース以外の情報提供の方法を持っている
・メディアのストーリー作りをサポートできる
スポットでも短期でも構いません。スタートアップ時の貴重な時間は本業に注力いただいて、メディアリレーションは、是非、外部の広報コンサルの力を借りてください。