PR会社の仕事の重要な柱はメディアリレーション

広報・PRの目的は、企業を取り巻くステークホルダー(利害関係者)の御社に対する好感度を高めて、御社の事業が円滑に遂行される基盤を作ることです。多岐にわたるステークホルダーに効果的・効率的にアクセスするためには、メディアを通じた情報提供(=メディアとの関係作り=メディアリレーション)が欠かせません。

報道内容をコントロールすることはできません

宣伝・広告の場合、メディアの時間や紙面を購入することで、企業側の言いたいことは確実に放送され掲載されます。お客様をメインとするステークホルダーに対してどれだけその内容が響くかどうかは別にして(これはこれで幾つかの計測手法があります)、少なくとも、放送された・掲載されたという事実は残りますので、ある面、費用対効果が計測しやすいといえます。
広報・PR活動の場合、メディアに情報を提供しても、報道するかどうか、どういう内容で報道するかについてはメディア側に決定権があります。従って、報道の有無やその内容の(企業側から見た)良し悪しはどんなPR会社でもコントロール出来ませんし、コントロールされることがあってはならない部分です。だからこそ、企業が直接情報をコントロールできる宣伝・広告と異なり、メディアの報道内容は、ステークホルダーから一定の信頼を得られるのです。PR会社の責任としては、各メディアの特質を掴み、メディアに掲載頂けそうなファクトを提供し、記者側に誤解が生じないようにフォローをすることに、最大限努力をすることしかありません。

(詳細は「<ご参考>「宣伝」と「広報/PR」の違い」をご参照ください)

メディアとの長期の信頼関係構築が重要です

記者の方々の認知度は『メディアリレーションは継続が重要』に詳しく記載したように段階を経て上がっていきます。今すぐの単発での記事化は難しくても、例えば数か月後に発行される雑誌の特集を編集部内で企画する段階で、御社のことが記者の頭に残っていれば、企画そのものに影響を与える可能性があります。特集の一部に使われることも十分にあり得ます。また、万一残念なことを公表しなければならなくなった場合、それまでに好意的な評価を得られていれば、マイナスのインパクトが和らげられることもあります。メディアリレーションには長期の視点で取り組まなければならないのです。

広報・PRの基本は嘘をつかないこと

PR会社の責任という面では、メディアに対しても責任を負っています。嘘をついてはいけないことは当然PR会社だけではなく企業も個人も同じですが、私どもPR会社は、往々にして嘘や誤魔化しの誘惑にかられる企業に対して、企業を守る観点からそれを諫める立場にあります。従って、私どもは黒を白と言うことは出来ません。だからこそ、PR会社の発信する情報は、メディアの方々から一定の信頼を寄せていただける訳です。PR会社の倫理綱領については、公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会のホームページに掲載されていますので、関心のある方はご覧ください(http://prsj.or.jp/about/koryo)。

PR会社は情報の料理人

それではPR会社は、何でもストレートに情報を発信する、単なる伝言屋なのかと思われる向きもあるかもしれません。それは違います。良く使われる例ですが、コップに水が半分入っている事象があるとします。これを半分「しか」入っていないと捉えるのか、半分「も」入っていると捉えるのか、人はその時点での自分の価値観や知識・経験で判断しますので、半分「しか」入っていないとネガティブに捉える方も多くおられると思います。しかし、この水が、例えば、病気のお母さんの快癒を願って子供が朝露を一滴一滴苦労して集めたものだとしたらどうでしょう。目の前の事象は同じでも、それに対する評価は全く異なってくるのではないでしょうか。PR会社の責任は、そういう大事な背景情報も漏らさずメディアの方々をはじめとするステークホルダーにお伝えし、企業の努力を正当に評価してもらうこと、それに尽きると思います。