イムゼ・ピーアール:九州・福岡で広報・PRをお考えなら

メディア報道を通じて御社・製品の評価を全国レベルへ。単発のプレスリリース作成・配信もお任せください。

6-3. 地元での報道が、結局は全国報道への近道です。

全国報道の効果 VS ローカル報道の効果

全国ネットのTV番組や新聞での報道は企業経営の上で様々なメリットをもたらします。知名度や信頼度が向上するほか、私のお客様の中にも、ある全国放送で商品が報道され、わずか3日間で5千個の販売という直接的な経済効果を得た方もいらっしゃいます。

一方で、東京や大阪などの大都市圏と異なり、福岡や九州では、高価な商品が売れなかったり、市場自体が小さかったりしますので、正直申し上げて地方局だけで報道されても直接的な経済効果は大きくありません。従って、全国規模の市場を狙う経営者の中には、ローカルで報道されることを重要視されない方もいらっしゃいます。

しかし果たして本当にローカルでの報道は価値が低いものでしょうか。別項にも記載しましたように、地元で報道されることにより、優秀な人材の採用、金融側からみた融資の際の行内稟議書の通しやすさ、社員のモチベーション向上など、様々なメリットがうまれます。

経済効果の面でも、ローカルで報道されることは、結局は全国で報道される上での近道となります。TVを中心に具体的にご説明しましょう。

TV地方局の役割(NHK)

NHKの場合、基本的に各県に放送局があります。各県の放送局は地域独自の番組やニュースを制作報道するほか、全国放送の番組にニュースを提供しています。東京が企画制作する番組でも地方が絡む場合は、内容の企画やディレクション、撮影まで、その地域のNHK(含:関連会社)が担当しています。

TV地方局の役割(民放)

民放TV局の場合は、在京のキー局5局(日本テレビ、フジテレビ、テレビ朝日、TBSテレビ、テレビ東京)が全国のローカルTV局を系列化して5つのネットワークを作っています。このキー局5局と在阪の準キー局4局(読売テレビ:日テレ系、関西テレビ:フジ系、朝日放送:テレ朝系、毎日放送:TBS系)が主たる番組制作・提供者となり全国の系列局に流しています。

ローカル局はネットワークタイム以外のローカル枠の番組制作・放送を行うほか、キー局の組織網の一つとして地域ニュースを取材しています。ネットワークタイムの企画制作はキー局・準キー局(含:外部の制作会社)が全て行っており、ローカル局が絡むことはほとんどありません。

全国放送番組への情報提供の難しさ

NHKの一部の番組/コーナーを除き、全国放送の番組にローカル局が絡むことはほとんどありませんので、全国放送につなげるには、東京のNHK、民放キー局・準キー局の番組制作者、基本的には番組ディレクターに直接情報を届けなければならないということになります。

ただ、1つの番組でも局内で複数のディレクターが交代で担当しており、更に、外部の複数の制作会社が入れ代わり立ち代わり番組を制作しており、その外部制作会社の中でも複数のディレクター(また更に外部にいる多くのフリーランスのディレクターも含みます)が担当していますので、情報の提供先はそれこそ無限に膨らんでしまいます。仮に情報提供できたとしても、「映像主体」「ストーリー性」「客観性」等を考えながら一本の長い番組を制作するディレクターには単発の情報が響くことは極めて稀です。ディレクターの中には「企業からのリリースには目を通さない」と断言する方もいるほどです。

番組ディレクターの情報源

それでは番組企画者は何を情報源にしているのでしょうか。ディレクターや番組を担当しているリサーチャーは日頃から案件に沿う企業や話題がないか自分自身で調査を行っており、新聞や雑誌、ネット、NHKや民放のローカル番組なども情報源にしています。また、キー局が番組内容を企画する際に、こういった企業・人・案件を知らないか?との問い合わせがローカルの系列局にはあるそうです。キー局からすれば地元の系列局の情報は、番組の意図を踏まえた信頼のおける情報となるからです。

私が経験したところでも、テレビ東京系のローカル局(TVQ)で昨年2回報道された企業は、今年テレビ東京の東京圏のみで放送される番組ディレクターから直接アプローチがあり報道につながりました。また別の企業は、昨年から積極的に情報公開を行い幾つかの民放ローカル番組で取り上げられたところ、NHK「イッピン」のリサーチャーからアプローチがありました。残念ながらそちらは取材にはなりませんでしたが、別のNHKの番組で取り上げられました。テレビではありませんが、東海地方に発行元がある雑誌に掲載された後、その地方のローカルラジオ局から取材が入ったこともあります。よく言われる「報道が報道をよぶ」状態です。

TV地方局の重要性

考えてみれば、地元に密着しているローカル局も注目したことがない企業や商品が全国放送で取り上げられること自体、無理があります。ディレクターが取材に値するかどうかを判断する重要なポイントは、思い描く映像が撮れるかどうかになりますので、他の番組で報道されていれば、容易にイメージを掴むことができます。

地方企業の場合は特に、「闇夜に鉄砲を撃つ」に等しい非常に確率の低いキー局の番組制作ディレクターにアプローチをするよりも、先ずは地元で取り上げていただく努力をすることが、全国放送で取り上げられる近道なのです。NHKにせよ民放にせよ、先ずは地元の局に熟知してもらうこと。多少時間はかかりますが、これが何よりの王道であり、短期的な売り上げ効果では測れない、企業としての資産の積み上げとなっていくのです。

新聞の場合

全国紙の場合、地域の支局が情報提供先となることは言うまでもありません。支局と本社は緊密に連絡をとりあっており、支局の記者が執筆した記事も内容によっては全国版の紙面に掲載されます。

また、地方版のみに掲載された記事もアーカイブとして残りますので、他のメディアが参考にする際の貴重な情報となります。こちらも先ずは地元メディアの理解を得ること、テレビと全く同じです。

6-3. 地元での報道が、結局は全国報道への近道です。
トップへ戻る